こんにちは!中小企業のマーケティングパートナーの株式会社TORUSです。
現代の日本が直面している最大の課題のひとつ、それは少子高齢化に伴う労働力不足です。
この影響は特に地方の事業者に大きくのしかかっています。
求人を出しても応募がなく、たとえ人材が見つかったとしても高騰する人件費に悩まされる。
小規模な宿泊施設を運営する経営者にとって、この現状をどう打破するかは、事業の存続に関わる重大なテーマです。
そんな中、効率的な運営を実現するためのカギが「仕事に人をつける」という発想です。
この記事では、この考え方に基づいた具体的な3つのステップと、業務効率化を成功させるためのポイントについてお伝えします。
少人数でも運営は可能!現場の工夫が鍵
少ない人数でもスムーズに事業を回し、経営者自身の負担を軽減するには、以下のプロセスを実践することが重要です。
- 業務を細分化して、誰でも取り組めるタスクに分ける。
- 経営者がやるべき重要な役割を明確にする。
- 業務を「外注」と「内製」に分け、適材適所に人を配置する。
当社がサポートする事業者様では、少人数でもしっかりと運営が成り立っています。
たとえば、社員1人とアルバイト数名で宿泊施設を回したり、飲食店では高校生を採用して活躍してもらったり、外国人スタッフが即戦力として働いてくれたりしています。
正しいアプローチで効率化を図れば、「この人でなければ回らない」という依存から脱却し、少人数でも成果を出せる環境を作ることが可能なんです。
少子高齢化による人材不足の深刻化、課題とその影響
少子高齢化による労働力不足は、あらゆる業界に影響を及ぼしています。
地方ではさらに深刻で、求人を出しても人が集まらないケースが多発しています。
その結果、次のような問題が浮かび上がります。
- 人材不足
-
正社員を雇うコストが高いため、アルバイトを頼りにしたいが、それすら確保できない。
- 職場の摩擦
-
能力があるものの、人間関係のトラブルメーカーとなる社員が原因で、他のスタッフが定着しない。
- 業務の属人化
-
特定のスタッフにしか対応できない仕事が増え、効率的な運営が妨げられる。
その人の代わりがきかない
その人でなければできない
このような「人に仕事をつけてしまった」という状態を作ってしまっているのが原因なんです。
では、どのようにこの問題を解決すればよいのでしょうか。
問題解決のための3ステップ
問題を解消し、効率的な運営を実現するために、次の3つのステップを実践しましょう。
ステップ1:業務を細分化する
経営者やスタッフが負担なく取り組めるように、業務を細かく分解します。
例えば、宿泊施設では次のように分類できます。
- 大カテゴリー:清掃、フロント対応、問い合わせ対応、経理業務など。
- 中カテゴリー:清掃を例にすると、客室清掃、水回り清掃、シャワールーム清掃と分ける。
上記は宿泊施設の例ですが、飲食店で見るとフロントとキッチンを分けているところが多いと思います。
細分化の際には、カテゴリーを中カテゴリーまで分けましょう。
業務を細分化することで、タスクを誰でも遂行可能なものに変えることができます。
ステップ2:経営者が果たすべき役割を明確化する
経営者が必ず行うべき業務を特定しましょう。
ここで大切なのは、自社のコンセプトに沿った役割を選ぶことです。
例えば、ある宿泊施設では、「世界一周旅行をした自分が始めた宿」というコンセプトの基始めた施設だったため、お客様の中には世界一周旅行について聞きたい人も多くいらっしゃったそうです。
そのため、お客様対応にオーナーは必須となっていました。
このように、経営者自身がやらないといけないことをピックアップしてください。
ステップ3:内製と外注を適切に分ける
そして、業務内容を「内製しなければならないもの」と「外注できるもの」に振り分け、現場にいなくても対応できる仕事は外注し、現場対応が必要な業務は社員に担当させます。
また、業務の特性に応じて役割を分けましょう。
例えば、宿泊施設を例に挙げると、フロント業務と清掃業務は別々に担当させることがほとんどですよね?
このように、異なる特性の業務は一つにはせず、しっかりと線引きをしましょう。
人にはそれぞれ適性があります。
社員であるからといって、すべての業務を一律に求めるのではなく、その人に最もふさわしい役割を見極め、適材適所で力を発揮できる環境を整えましょう。
マニュアルの力を活用する
この3ステップができたところで、最後にマニュアルを作ります。
効率化の最後の鍵は「具体的で分かりやすいマニュアル」にあります。
掃除を例に考えてみましょう。
同じ『掃除機をかける』という作業でも、指示内容が異なると結果は大きく変わります。
もし『床に髪の毛一本落ちていない状態にする』という具体的な指示があれば、作業者もチェックする側も成果を確認できるため、より確実に作業が達成されます。
実際に、「掃除機をかける」というマニュアルだと、掃除機をかけた本人は問題ないと思っていても、ゴミが残っていることがよくありました。
しかし、『床に髪の毛一本落ちていない状態にする』とマニュアルを改定したところ、掃除の質が格段に上がったんです。
このように、マニュアルには単なる手順だけでなく、結果を明確に示すことが重要です。
曖昧な指示では、作業の質を確保することはできません。
具体的なゴールを設定し、スタッフがその状態を目指すようにすることが業務効率化のカギとなります。
効率化の鍵は仕事と人のマッチング
少子高齢化による人材不足が深刻化している中小企業では、効率的な運営を実現するために「仕事に人をつける」という考え方が大切です。
業務を細かく分け、経営者の役割を明確にすること、そして内製と外注をうまく使い分けることで、少人数でも効率的に事業を回すことができます。
さらに、具体的なゴールを示すマニュアルを活用することで、業務の質を上げ、属人化を防ぐことが可能です。
こうした取り組みによって、「誰かに頼らないと回らない」という状態から抜け出し、チーム全体がスムーズに動く環境が作れます。
労働力不足に悩んでいる経営者にとって、この方法が新しい可能性を開くカギとなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
少子高齢化による労働力不足や、求人難・スタッフへの業務依存といった課題は「仕事に人をつける」という考え方で解決できます。
業務を細分化し役割を明確にする、内製と外注を分け具体的なマニュアルを作成することで、少人数でも効率的な運営が可能になるんです。
ぜひ、この記事を参考にして、業務の効率化に取り組んでみてください。
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