こんにちは!中小企業の経営パートナーしおみです。
なんで社長はこんなに時間がなくて忙しいんだ…
と、お困りのあなたのための記事です。
実際、僕自身も宿泊業をスタートした最初の3年は、死ぬほど忙しかったです…
しかしこの経験から、
- 本来社長がやるべき仕事
- 実はやらなくてもいい仕事
- 「時間がない」から解放されるまでのステップ
を学ぶことができたので、本記事でまとめていきたいと思います。
本記事を読んでステップアップできれば、本来の社長業に専念できるようになります。
そして、「時間がない」という感覚はなくなり、それなのに会社は前進していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
社長は時間がない?社長が本来やるべき仕事とは?
「時間がない」と悩む社長は非常に多いのですが、そもそも社長の本来の仕事とはなんでしょうか?
理想的な社長が本来やるべき仕事
社長の本来の仕事は、大きくまとめるとたった1つです。
それは、決断すること。
社長が本来するべき決断は、以下の2種類。
- ビジョン(目標)を決断
- ビジョンへの舵取り(日々の決断)
①はわかりやすいですが、②について少し曖昧なので解説しておきますね。
例えば、採用において、社長の本来の仕事は「3人を雇用すると決断すること」です。
経営判断の材料が乏しい現場だけでは、雇用人数を決断できないからです。
(現場では5人必要!と思っていても、売上に対する人件費を考えると3人が限界…みたいな感じです)
しかし、どの3人を雇用するか?は社長の仕事ではありません。
訓練さえ積めば、現場の責任者で十分判断できるからです。
つまり、現場より少し全体を俯瞰して、現場を見ることが社長の仕事というイメージです。
決断することだけが仕事だというと、やることがあまりなさそうですが、そんなことはありません。
「決断」という仕事には、決断の判断材料を集めたり、常に社内の重要箇所を把握する必要があるので、かなり大きなエネルギーを必要とします。
だから、正直他の仕事をする余裕はないし、やる必要もないのです。
- 判断材料を集めて
- 目の前に並べて
- 会社が進むべき道を決めていく
これが本来社長がやるべき一番大きな仕事なのです。
社長に時間がないと起きる弊害
わかってはいても、なかなか理想通りにはいかないんですよね。
特に、創業当初や過渡期にある会社は、仕事が安定せず会社の方向性も変わってしまうものです。
実際、多くの社長はこの後紹介する「本来社長がやるべきでない仕事」をいくつも抱えているのではないでしょうか。
しかし、これらの仕事を抱え過ぎてしまって、社長に時間がないと
「売上を上げたくても、時間がなくて仕事が増やせない」という状態に陥りがちです。
だから、会社を成長させるには、なるべく「本来社長がやるべきでない仕事」を社長から引き剥がしていくことが必要です。
では、どんな仕事があるのでしょうか?いくつか例を紹介していきましょう。
本当に社長は時間がない?実はやらなくてもいい6つの仕事
「うちは人手不足だから仕方ない」というのも、もちろん理解できます。
しかし、このまま社長が忙しい状態を続けていけば、最悪、社長が倒れて会社も共倒れという状況もあり得ます。
そこで「社長はいつもこんな仕事をしているから時間がないけど、実は本来やるべきではない仕事」を紹介します。
これから挙げる仕事は、基本的には
- マニュアル化
- 従業員に任せる
- 仕組み化
- 業務の効率化
- 外注化
などをすることで、なるべく社長の時間を取らないようにすることが可能な仕事です。
なので、少しずつでもいいので意識的に手放していってもらえるといいかと思います。
現場作業
一番多いのが、社長が現場に入ってしまうパターンです。
社長しかできないと思っている業務でも、業務内容をマニュアル化して従業員に任せることが重要です。
従業員が育つし、社長の手は空くし、正直社長が現場からいなくなることで従業員も仕事がしやすくなります。
いいことしかありません。
社長が現場から離れることは、最優先して取り組むべき事項です。
クレーム対応
実際、社長が出ていかないと収まらないことは多々あるように思います。
しかし、実際にはマニュアル化できることも多い。
「いやいや、このお客さんが離れたらうちはやっていけないんだ!」
そうなっているのであれば、実は違うところに問題があります。
社長しかクレーム対応ができないのではなく、1社に依存している会社の体質が真の問題だったりします。
営業活動・顧客対応
「いつも社長が仕事を取ってくる」のは、とても素晴らしいことです。
おそらくコミュニケーション能力が高く、人望も厚い社長ならではの営業活動じゃないかと思います。
しかし、それでは長く続く会社にはならないし、社長はいつまで経っても(引退した後も)忙しいままです。
どこかのタイミングで営業活動の方法を考え直す必要があります。
営業は今、「マーケティング」の力を使って、再現性のある営業活動が可能になっています。
知識と経験があれば、社長がわざわざ出ていかなくても ”自然とお客さんに求められる” そんな営業活動も可能なのです。
従業員同士の人間関係
社外対応だけでなく、社内対応も社長の仕事…特に内輪のごたごたはよくある話です。
人間関係の問題は完全になくすことはできません。
しかし、社内を組織化することで、社長が管理すべき人数を減らすことは可能です。
実際に組織図を大きく変えることで、社長の時間をつくることに成功した事例もあります。
人事採用
よくあるのが、採用で1から10まで社長が登場するパターン。
採用の初期段階は、訓練を積めば誰でもできるので、なるべく任せたいところです。
社長は最終面接で登場して、最終判断だけすればOKです。
資金繰り
資金繰りは社長の大切な仕事のように思われがちですが、実は社長でなくてもできます。
正確には、資金繰りがどうなっているのか、数字を出すことは従業員でもできます。
社長の仕事は、数字を把握することと経営の舵取りをすることです。
前述したように、判断材料を並べて、決断することが大きな仕事なので、それ以外(判断材料を集めるなど)は従業員に任せたり、仕組み化することで可能なのです。
時間がない社長が、社長業に専念するための3つのステップ
前述した通り(本来やるべきでないことも含め)社長は時間がないものです。
それが原因で、本来やるべきことができない、やりたいことができないという状態に陥りがちです。
そこで、どのようなステップで社長業に専念していくべきかまとめましたので、ぜひ参考にしみてください。
ステップ① 社長の時間を作ることが最優先
上述した本来社長がやるべきでない仕事を、社長から引き剥がすことを最優先することをおすすめしています。
ポイントは、仕事を細分化することです。
そうすれば社長しかできないと思っていた仕事でも、部分的に任せることが可能になります。
また、仕事を任せる際には、マニュアル化、仕組み化がとても重要です。
とても時間がかかる作業ではありますが、長期目線で考えれば、マニュアル化や仕組み化に費やす時間は、とても有意義であることは明確です。
ステップ② 判断材料が集まってくる仕組みをつくる
これはマニュアル化・仕組み化をする際にとても重要な観点です。
社長の本来の仕事(決断)をするためには、判断材料が必要不可欠。
判断材料とは、経営に必要な数値(売上や経費など)やお客様からの声などを指します。
現場から離れることで、この判断材料が集まらなくなり、舵取りを間違えてしまうようなら本末転倒です。
なので、判断材料が勝手に集まってくる仕組みを作ることがとても重要です。
ステップ③ 本来の社長業に専念
上記2つのステップを踏めば、徐々に本来の社長業に専念することができるようになってきます。
「時間がない」という感覚はなくなり、それなのに会社は前進していきます。
もし、社長が「時間がない」と感じているのであれば、会社が停滞しているサイン。
一度、業務内容を見直してみるといいかもしれませんね。
まとめ
社長の仕事は「決断すること」です。
しかし実際には、それ以外の業務をたくさん抱えています。
会社を回すことが最優先なので、現場に入ることは仕方がないことではあるのですが、どこかのタイミングで意識的に変えていかないと一生忙しいままです。
その際は、
- まずはマニュアル化・仕組み化することで社長の時間を作り
- 同時に、決断のための判断材料が集まってくるようにする
- そうすることで、本来の社長業に専念することができます
この3ステップを意識してもらえたらと思います。